Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
勇退
今朝は踏切障害で電車が遅れ、途中駅で足止め。始業に間に合わなかった;
何と隣りのホームには寝台特急「はやぶさ」が待避していた。熊本、大分を発ち、関西を未明に通過する東京行だが、昨夜の東海地方の大雨の影響か途中で運転を打ち切ったようだ。
今や最後の九州方面の寝台夜行列車。来春には廃止されるようで、生で見るのはこれが最後になりそう。停車時間が延びて思わず撮影。
何処で聞きつけたのか「三脚」もいる…。
乗客を降ろして静かになった車内。歴史ある夜行列車も足の速い通勤電車に追われながら去っていくようだ。



10時ごろ、上司に呼ばれた。

「皆にはまだ話してないけど、ワシは3月で辞めるからアンタには話しとく。この10年、公私ともに本当に世話になってありがとう」

以前から聞いていたが改まっての話だった。

「あんたは、人に上手する(媚びる)こともなく、他人を悪く言うこともなくやっているから、今まで通りのペースでやればええ。今度来る人がどんな評価するかは分からんけれど、それは別として、あんたは今まで通りの、あんたの仕事をしたらええ。次の人にはきっちり話すから。あと半年、上司部下ではなく、身内の気分でいるからよろしく頼むわ」

この方には大変お世話になった。自分から見れば祖父に近いくらいの年齢という理由もあるが、昔気質な性格ゆえに入社2、3年はよく叱られた。その甲斐あって非常識な私も目上の人に仕えることの礼儀や社会通年を多少は身に付けることができた。人間、打たれることを知らなければ進歩しない。いちいち傷ついて起き上がれない人はそこで止まってしまう。
育ててもらった恩人であり、私の身を案じてくれているので応えなければと思う。しかしこの方がいなくなると、申し訳ないがやっぱり自分の去就をいつも考えてしまう。このままで良いのか。私が居る意味も薄らいでくる。

「これからいろいろ難しくなるで。このままやったら危ないのは分かっとる。言いたいけど年寄りがうるさい思われたら嫌やし、身を引く立場やから何も言わん。もう若いもんの時代やから。まあ、もう少しワシが若かったらあんたを立ててやれたけどな」

私が勤める会社そのものの世代が代わり、めまぐるしく変化している。
上司は未来を案じながら、時々振り返りながらゆっくり去っていくようにも見える。
先ほどの寝台特急と重なった。

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