Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
たまには鉄ネタ少々

非電化の路線に親しんできた私はディーゼルカー(気動車)に格別の思い入れがある。なかでもキハ181系は好きな車のひとつ。特急用のディーゼルカーで、キハ82の優雅なデザインを力強くリメイクしている。中間車の屋根にはラジエターグリルが並ぶ。
走行音はタダモノではなく、ホームで会話ができないほどうるさい。水平対向エンジンを搭載しているらしい。気動車版スバル車だ。

キハ181系は昔から地元・播但線を特急「はまかぜ」として走っているが、乗車する機会になかなか恵まれなかった。
初めてキハ181系に乗車したのは1993年3月。意外にも四国で、高知〜坂出を特急「しまんと12号」に乗車した。四国色、白と水色のコーポレイトカラーだった。翌週の松山電化を機にキハ181系は四国から引退した。「さようなら四国初の特急列車キハ181系」という垂れ幕が駅に掲げられていた。
高知には受験のために出かけたのだが、結局四国へ進学することはなかった。

ウインタースポーツ華やかなりし90年代、キハ181系は関西から白馬方面のスキー列車「シュプール号」にも使用されていた。北陸線を普通列車でのんびり旅していると、「シュプール」の回送がフルスピードでやってきた。2列車つなげた14両編成。14機のエンジンはカーレースの如く等間隔に通過していった。改めてキハ181系はカッコイイ!と思った瞬間だった。

平成の世、電化で活躍の場を追われるキハ181系にも新たな舞台が誕生したこともある。1994年、関西〜鳥取を結ぶバイパス線、智頭急行の開業。同鉄道が用意した新型車両による大阪〜鳥取・倉吉を結ぶ「スーパーはくと」の他、JRによるキハ181系「はくと」が設定された。在来車両が使用されることにレールウェイライターの「禾重木寸」氏が誌面で文句を言っていた。確かに新型車より足は遅いが、むしろマニアの私には嬉しかった。子供の頃、近未来にキハ181系がこの線路を走るんだろうと、当時建設工事が中断されていた同線の高架を見ながら想像した夢が叶った。同線は利用が好調なため、開業から3年ほどで「スーパーはくと」に格上げされてキハ181系は撤退した。
その後も同線を経由する岡山〜鳥取「いなば」がキハ181系で誕生したが、やはり6年ほどで新型車両に置き換えられている。キハ181系使用列車は気がつけば「はまかぜ」1列車のみになってしまった。

今や最後のキハ181系定期列車となった「はまかぜ」。「鉄」の人気は高く、姫路から大阪出張の帰りにわざわざ特急券を購入して乗車している方もいるほど。
来年度には新型車両への置き換えが噂されている。製造から40年近く経つ特急車両は当然と言えば当然だが・・。
やはり最後は国鉄特急色に戻して、各地でイベント運転を行ってマニアからガッポリ荒稼ぎして花道を飾ってもらいたい。

1996年8月撮影。山陰本線・餘部鉄橋を渡るキハ181系「はまかぜ」
本線を疾走するよりもこの組み合わせが一番似合う。
この鉄橋も架け替え工事でまもなく見納めとなる。
| Rail&Hand | - | 19:18 | - | - |
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2024 >>
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE