Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
蒲原鉄道
新潟県内には平成の御世まで3つの私鉄線が残っていた。
以前紹介した、新潟交通、越後交通(越後は貨物営業のみ)
もうひとつは今回取り上げる蒲原鉄道。
1922年(大正11年)設立。新潟県内初の「電車」でもある。
新潟県五泉市と加茂市を斜めに結ぶ21.9kmの路線で、それぞれ国鉄(JR)磐越西線・信越本線に接続。乗客減少と過疎化により、1985年(昭和60年)村松−加茂間を廃止。以降、わずか3駅、4.2kmのミニ鉄道として存続したものの、1999年(平成11年)10月廃止。

村松町(現:五泉市)は城下町で戦前は陸軍の駐屯地もあった。また、鉄道の便が悪い場所でもあり、1999年の廃止までそこそこ利用客があったようだ。1994年、磐越自動車道の開業に合わせ、自社による新潟行高速バスが走り始めると鉄道利用客は減少の一途をたどったようだ。


1999年3月 村松駅車庫にて
電車は元西武鉄道。電気機関車は自社発注。アメリカンなスタイルだが実は日本車両製造らしい。


1999年3月 村松駅ホームにて
地方私鉄らしい風情。

余談ながら、村松駅裏手には鏡餅工場があり、学生時代のアルバイトで通ったものだ。工場にいると踏切の音が聞こえた。遠方で夜間なので単純労働の割に時給が良かった。10月頃、午後2時頃になると大学の前にバスが現れる。みんな並んでバスを待つ。人数制限があるから・・。
「ひとさらいバス」「もちバス」などと仇名された。
同社の鏡餅は我が家の近所でも販売されており、正月になると決まってこの頃を懐かしく思い出してしまう。

村松〜加茂の区間は15年ほど前、皆で歩いたことがある。古い駅舎が公民館に転用されていたり、ホームが残っていたり。廃線跡沿いの道路は、帰省時に今も利用することがあるが沿線風景は変わっていない。

田んぼの中をのんびり走るローカルムード溢れる車体色の電車は魅力的だった。
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