Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
最後の黄昏
JR3月14日のダイヤ改正では、東京発・九州方面への最後の寝台特急「富士・はやぶさ」が廃止される。全国ニュースでも取り上げられるほどの大騒ぎとなっている。

一方、地元姫新線では新型車両への置き換えが実施される。約30年間走り続けてきた従来車両は、地味なローカル線からひっそりと姿を消すように見える。(3両は残るらしい)

私は姫新線沿線に住む。校舎の窓の外に、墓参りの田んぼの向こうに姫新線があった。布団の中でその汽笛を聞いて育った。そして、ひょんなことから通勤にも同線を愛用することになりもう10年が経つ。
30年近く走り続けたディーゼル車両(=気動車)は生活の一部であり、西播磨の風景にすっかり溶け込んでいた。当初は朱色1色だったが、17年ほど前に冷房が設置され、車体の下半分がクリーム色に塗り分けられた。今の姿のほうが長い。姫新線は電化されていないので、正しくは「電車」ではなく「気動車」。昔の人は「汽車」と呼ぶ。
この車両が登場した頃の姫新線は山陰方面への急行列車が走り、主要駅からは貨物も運んでいた。今日は少子化、過疎化の影響で乗客はピーク時の半分。
その姫新線は兵庫県主体の高速化事業により、電化こそされないものの、姫路〜上月間に新型気動車の導入、線路の改良が決まった。線路改良による時間短縮はあと1年先になるが、新型車両は一足早くデビューする。新快速のお尻にコッソリ連結してもバレないような、よく似たステンレスの車体。西播磨の新たな顔となることを願う。

長年お世話になった気動車、キハ40・47形に別れを惜しんで今日はカメラを持って通勤。ダイヤ改正は14日。折り返し運用の関係で遅くとも13日夕刻には置き換えられるだろう。今日が最後の夜かも。
夕刻の駅には3名ほど撮影者がいた。何処から来たか尋ねたら、ひとりは京都、もうひとりは岡山だという。地味な姫新線に関心を持ってもらえて利用者としては嬉しい限り。


「今、万感の想いを込めて汽笛が鳴る」
「今、万感の想いを乗せて汽車がゆく」
(映画“さよなら銀河鉄道999”のエンディング風に)
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