Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
日本画の重鎮
2日、日本画家の平山郁夫さんが逝去された。
敬愛する画家の一人だった。
その作品は広く知られているように、仏教やシルクロードをモチーフとするものが代表的。あの深い緑の森の中に浮かぶ、金箔や金泥に輝く仏像や寺院の絵画…といえば分かりやすいだろうか。
自身が広島で被爆しており、平和への願いが根底にあるようだ。

平山郁夫さんは当時の先生の師匠であり、平山さんにまつわる話をよく耳にした。

岩絵具から色を作り、モチーフと対話しながら彩色する、非常にアナログ的な作業が伴う日本画。
作品から発せられるエネルギーは、油彩や彫塑作品がスピードや勢いであるのに対し、日本画はマットな絵具の粒子の層が、分厚いトルクで迫ってくるような印象を受ける。歩み出しはゆっくりと、力強さで持ち上げられるような。
そんな日本画の持つ響きが自分に合っていると思ったことがある。今はすっかり遠ざかっているが…

戦後、現代の日本画と称されるジャンルの礎を築いた一員が平山郁夫さん。
享年79歳。日本画壇は比較的長寿の方が多いはずだが…。

故人のご冥福をお祈りする。

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