Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
さらば、余部鉄橋
いよいよJR山陰本線・余部鉄橋(兵庫県香美町)が100年の役目を終える。
1912年(明治45年)3月1日竣工。長さ310.59m、高さ41.45m、総工費331,535円(←当時の金額。ちなみにこの位のお代を払えば特注ジオラマを作ってもらえるらしい)

隣には新しいコンクリート橋が完成しており、7月17日〜8月11日の期間、列車を運休させて切り替え工事を行う。

余部鉄橋の写真はこのくらいしかない。知人諸兄の力作には及ばないのでそちらを参照していただきたい。

1996年8月。新潟から今はなき「北近畿ワイド周遊券」で関西入りしてウロウロした。この頃は普通列車にキハ58系が活躍していた。
現在は手前に新しい橋がそびえたっている。


同日、「特急はまかぜ」通過。懐かしい旧塗装。この色が、この風景にマッチする。
「はまかぜ5号」が16日に鉄橋を渡る最終列車となる模様。はまかぜ車両も来年3月に新型に置き換えられる。

列車に注目されがちだが、橋脚下部にメンテナンス用の足場がある。
常に日本海の風雪に晒されるため、さび止め塗装が行われていた。
この日は立秋を過ぎた蒸し暑い午後だった。鉄道ファンなど一人もおらず、のんびりした時が流れていた。
現在は橋の袂の餘部駅に観光バスまで横付けされて、橋を渡る列車に観光客が超満員で乗り込むフィーバーらしい・・。

24年前には強風に煽られた列車が橋から転落して直下のカニ工場を直撃した。この事故が架け替えへの契機となった。それに日々の暮らしに鉄橋はかなりの騒音。列車が通過すると錆が落ちる。昨今のお祭り騒ぎを横目に、橋の下に暮らす方々は静かに過ごしたいと思っているかもしれない。

美しい風景こそ、胸のうちに記憶しておきたいものだ。

ちなみに橋の袂にある駅は「餘部駅」で、これは姫新線「余部」(よべ)駅に配慮したといわれる。ただし、路線の開通は山陰本線のほうがずっと古い。
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