Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
追記:交通安全教室
交通安全教室で思い出した。

自動車教習所の思い出。
卒業検定合格後、最後の講習は「交通安全ビデオ」だった。私は大幅な法令改正前、平成5年に運転免許を取得したので現在の内容は分からないが…
当時は以下のような内容だった。

講習ビデオはドラマ仕立てで始まる。

若い男女が自動車でデートをしている。登場する車はカエルの目のような「リトラクタブルライト」を装備するクーペ。時代を感じる。

「そんなに飛ばしたら危ないよ」

「なんだ、俺の運転が信用できないのか!」

「もうやめて!」

男性が運転する車はスピードを上げ、山道のカーブを曲がり切れずに崖下へ転落…。さながら昭和50年代の刑事ドラマのカースタントのようだった。

大破した車内に血まみれで倒れる男女。すかさず字幕でオープニングというものだった…。


受講する十代の若者達のハートはズタズタに切り裂かれ、みんな顔面蒼白になった。

解説画面に変わり、交通事故死者数の推移と年齢層などのテロップが流れる。

再びドラマに戻り、男性は病室のベッドで意識が戻る。咄嗟に彼女の名前を呼ぶ。隣りにいた男性の母親が、

「あんた!何てことしてくれたんだよ!」

と泣き崩れる。

「○○子さんは!」

「助からなかったんだよ…」

男性は愕然とする。

解説画面になり、交通事故がもたらす社会的責任などについて。

再びドラマに戻り、男性は松葉杖をついて母親と一緒に彼女の家を訪問するが、

「人殺し!二度と来るな!」

彼女の家族に追い返され、持参した金封も叩き返される。

うつむいて立ち去って行く男性の脇を、クラクションを鳴らしながら通過する暴走車。
男性は黙って車の行く先を見る。
急ブレーキ音と共に字幕が流れ、エンディング。

という非常に重い内容だった。

教習所では卒業気分に浮かれる高校生達もいたが、ビデオで一気に空気が沈んだ。
このくらい安全運転には念を押さないといけないということだった。


勤務先は自動車通勤が大半を占める。
近頃、交通事故が増加気味で交通安全についても研修を考えてはどうかと言われたことがある。

“とびだしちゃん”の如く、大人には18年前に私が見たような重たいビデオを見せるのもよいかもしれない。

先日は高齢の来客が誤ってアクセルを踏んで中庭花壇に突っ込む事故があった。周囲に人がおらず、運転手も怪我なく幸いだったが、樹木をなぎ倒して勢いよく突入した。何せ巨大なクラウンロイヤルサルーン、大人4人がかりでどうすることも出来ずレッカーを呼んだ。

交通事故は若者だけでのものはなくなっている。
ドライバーも歩行者も、交通安全には十分努めたい。
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