Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
「北」
マンション建築強度偽装事件に関わった建設会社の関係者とともに、その中核となった姉歯元建築士が逮捕された。
ワイドショーでは、姉歯元建築士の半生が報道されている。彼は東北、宮城県は仙台の北部の出身だ。苦しい家庭環境で苦労を重ね、現在の地位を得たという。決して姉歯の肩を持つのではないことを予め断っておく。しかし、偽装工作を断ると仕事を回してもらえなくなる。彼はもうこれ以上苦労したくないという思いとの葛藤があったという。インタビューで、彼を知る地元の人が、宮城訛りで、ふびんそうな口調で答えていた。それが事実なら、弱みを握られ、要求を鵜呑みにさせられたところが、北日本の人らしい重さを持った話だ。彼を利用した建設会社が一番卑劣だ。被害者の住人にとっては責任の所在が誰だろうが関係ないのだが。
建築士、弁護士、司法書士、行政書士、税理士など、社会全体に責任が及ぶ仕事を志す人は、しっかり「No」が言えないと、自分を守ることすらままならないと思った。

私は新潟で生活経験があり、妻もまた新潟県出身だ。基本的に北日本の人は真面目で堅実である。冬は深い雪に閉ざされる。鉛色の空が閉塞感を抱かせる。冬は農作物ができない。厳しい冬を越す為に準備を万端に整える。国民年金保険料の納付率も北に向かうほど高い。ちなみに沖縄県は納付率ワースト1だ。昔、富山県出身のT君が沖縄の離島へ旅行したときの印象を「目に余る怠慢」と言っていたのを思い出す。「なんとかなるさぁ〜魚捕れるし」という楽観的な考え方があるのだろう。

北日本に向かうと、駅では指定席車の場所に行列ができているし、ツッコミが欲しい場面でも丁寧に応対してくれる。おとなしい関西人の私はそんな生真面目北日本にほのかな親しみを覚える。

姉歯元建築士が宮城県出身と聞いてから、色々な先入観を持ってしまう。
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