Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
カメラの続編
カメラのお話し〜続編。
ニコンはスゴイと思ったことが一度だけある。
「弘法筆を選ばず」と言ったが、カメラそのものが弘法大師だと思った。
コンパクトカメラ「ニコンミニAF600」15年程前、実家のコンパクトカメラが壊れたため、小さいものが欲しいということになった。店員さんが「よく写りますよ」と勧めてくれたがその言葉を信じて正解だった。
当時は世界最小という謳い文句で、初期のレンズ付きフィルム「写るんデス」とほぼ同程度のサイズだった。
ズーム機能等一切なく、ついでに調べてみると28mm/F3.5レンズ搭載とある。
現像して驚いた。普通にピントを合わせただけで、単焦点レンズのような明らかにシャープで美しい写真が撮れた。やはりネット上でも私と同じような感想を述べている人がいる。チャチな外観に似合わず、かなりの実力を備えている。恐らくレンズにコストを掛けたのだろう。
お得意の軽自動車に例えれば、ダイハツ・ミラTR−XXのようなバカ速ターボ車だ。
10数年前、実家に帰った際、自分のEOSは大きくて重いのでニコンミニを持ち出したものだが、写真が奇麗だから好んで使っていたのかもしれない。旅に重宝するカメラだった。
結局、デジカメを購入する際の下取り特典に供出されてしまったが、今思えば惜しいことをしたような・・
コンパクトフィルムカメラで写真を撮ることはもうないだろうから思い出で充分?このようなコンパクトカメラは出てこないかもしれない。


余談ながら90年代末、コンパクトカメラにAPS(アドバンストフォトシステム)という物が登場した。従来の35mmよりひとまわり小さなカートリッジ状態のフィルムで、専用のカメラに入れるだけ。巻き取り不備や感光の心配が一切ない、誰でも扱える装填の手軽さを訴えたものだったがあっという間にデジカメに取って替わられた。
現像するとインデックスプリントが付くようになったのもこの頃。ネガの代わりに現像済フィルムそのものとインデックスプリントがもらえた。また、パノラマプリントがカメラ側で選択できた。
他には撮影途中でフィルムを出してカメラを交換できるとか、従来のカメラにない利点を売りにしていた。同時にカメラ本体の低価格化も進み、写真が身近になった。

今や母親となった広末涼子が「アイドル」としてデビューしたこの頃、プリクラの台頭と合わせて同世代に写真が流行したようだが、APSの登場と関係があるのかもしれない。
本人の曲にも“♪帰り道にスピード写真、あと30分ドライブ”というような歌詞がある。
結局、21世紀の今日になって携帯電話のカメラで撮影したり、安室奈美江のファッションがもてはやされたり・・歴史は繰り返すようだ。
♪ど〜こへ〜で〜も〜続く道がある〜

話題が逸れた。
このAPS、従来の35mmフィルムを24mmとしているので、理屈で考えても明らかに画質が劣るような気がして導入を見送った思い出がある。
すでにカメラは日本国内では販売されていないようだ。
APSの一眼レフやリバーサルフィルムもあったと聞くが、有田焼の器にマク○ナル○のバーガーを盛りつけるような(?)感覚だ。
果たして需要があったのか?甚だ疑問。


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