Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
亀田
亀田と言っても「亀田のあられ・おせんべい」ではない。ボクシングの亀田興毅である。2日の試合で、弱冠19歳にして世界チャンピオンの座を獲得した。父親がトレーナーとなり、独自の猛特訓を積んできた。その風変わりな言動で亀田3兄弟として近年有名になった。次男はプロデビュー、三男もオリンピックを目指しているという。
格闘技に関心のない私もテレビで観た。「KOで倒す!」と豪語していた割には、判定勝ちだった。最初ダウンしていたのにちょっと疑問が残る判定にさまざまな声があるようだが、王座獲得となった。

さておき、亀田一家には賛否両論がある。その強さは認められる。普通の人間には到底できない業だ。しかし問題は、その言動だ。ボクサーとしての闘争心が大きいと言えばそれまでだが、強ければ何をしてもいい訳ではない。これでは国会議員だから横領をしても良い、タレントだから淫行をはたらいても良い、鉄道マニアだから切符を偽造しても良いことになってしまう。

問題は、その態度が見た者に不快感を与えるかということ。プロ野球の新庄も色々披露するが、決して観客を不快にしている訳ではない。もしも、イチローが予定時刻に遅れ、ハンバーガーを食べながら登場して相手チーム監督を威嚇したら、万人が「粋なパフォーマンス」と取るだろうか。
子供の頃、興毅はいじめられっ子だったと紹介されていた。痛みや、思いやる心が充分わかっているはずだ。現に弟たちを励まし、気遣っているように。
同じチャンピオンの「浪花のジョー」こと辰吉丈一郎。元々非行少年だった彼は、今は礼節をわきまえるスポーツマンだ。

トレーナーである亀田親父にも言えることで、息子と一緒にテレビカメラに毒気づいていては、指導者として、親としての品格が問われると思う。「ゼロから登ってきたんやで!」という意気込みは分かるが。もしも亀田親父が近所のオッサンだったらあまり関わりたくないのが本音だ・・。

興毅は、父にベルトを捧げて涙した。確かに親子、兄弟の絆はすばらしい。今後は世界チャンピオンという肩書きがある以上、大きな注目を浴びることになる。3兄弟の名前は興毅、大毅、和毅。3人で「大和を興す」日本を背負う意味合いで名づけられたらしい。日本のボクシングを興す布石となるなら、ベルトは一家のだけの物ではないだろう。
試合後、思い上がる様子もなく「もっと強くなる」と前向きな姿勢の興毅だったが、チャンピオンとは何かという意識がこれからの亀田親子に与えられた課題かもしれない。
このままだとスポーツマンシップは高野連の謳い文句だけになってしまうだろう。

以上、スポーツとは無縁の者のたわごとでした。
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