Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
夢叶える人
仕事であれ、生活であれ、自分の置かれた現状に満足している人は少ないと思う。特に私と同世代の方は。

「kitchN」(キッチン)というメーカーがある。真偸の鉄道模型キットを発売しているガレージメーカー。近年興業したメーカーで、鉄道模型マニアの間では有名。量産品に無い、地方私鉄の珍しい電車等を手掛ける。雑誌広告も掲載され、各種イベントにも出てくる。

実はこの「kitchN」学生時代の先輩Aさんが主宰している。
最初は他メーカーに勤めていたらしいが、独立した。

Aさんは器用だ。写真も絵も上手い。写真で入賞したこともある。それでいて理系。ルックスも良かった。一見するとマニアに見えない。(失礼)男性なのに可愛らしい字を書く人だった。それから綺麗なお姉さんも好きだった。(悪い意味ではなく)
Aさんの腕を裏付ける物がある。10数年前に譲ってもらった「キハ58新潟色」。白い車体に正面の青いヒゲ、側面の赤いNラインの塗り分けが見事。後に製品化された完成品と並べても、塗り分けが寸分狂ってない。今も大切に所有している。

10年以上音信不通だが、一昨年、雑誌に本人が出ているのを見て驚いた。それで「kitchN」のサイトを確認した。Aさんらしい謙虚な表現が散見される。商品を「拙作」と表現するあたり。あれだけの製品化には資料集めから大変だろう。

趣味が高じてでは片付けられぬ、苦労が伴っている。いかにもAさんらしい人生だ。

そういえば最後にもらった年賀状はモノクロ写真に「夢に向かって」と印字してあった。
時を経て、Aさんは今、青森で夢を叶えている。(確か神奈川の出身だったはずだが?)
私は欲張りなので趣味は自分の趣味で終わりたい。
しかしAさんは「自分が欲しいから作っています」と答えている。そんな単純な気持ちが、「こんな仕事をしたい」という努力に駆り立てる。これはどんな仕事の執着にも共通する。

夢を見ることは幾らでもできるが、叶えるにはアクションを起こさない限り、変わらない。
もちろん個別に事情はあるが、私を含め過半数の人が現状に甘んじている。
このAさんや行政書士のT君のように、努力の人を見る度に考える。
考えるだけじゃ変わらないけど…。


| Rail&Hand | - | 19:54 | - | - |
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