Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
写真で思い出すのは
前回、カメラマンの話をしたが、写真で思い出すのは学生時代の同級生J君だ。入学試験の時、隣に座っていたのでお互いに覚えていた。以降、仲良くなり切磋琢磨(?)する仲となった。

彼は根っからのカメラ小僧で、いつも赤い服を着て常に1眼レフを持ち歩いていた。別に鉄道ファンではなく、様々な芸術的写真が好きな男だった。今日のようにデジカメなどまったく普及していなかった時代、学生の彼は贅沢にもリバーサルフィルムの「プロビア」やら「ベルビア」(フジフィルム)を常用していた。コダックの「エクタクローム」なんてのもあったな。スライド代+プリントで現像料金が高いのに・・。ISO50のフィルムなんて私にはとても扱えない。
私はネガフィルム「リアラ」で十分すぎるほどだったが。ましてや初心者は「ネオパンSS」で十分や・・。
デジカメが幅を利かせる今日、私達は銀塩写真が持つ力を忘れかけているような気がする。そんなフィルム達は今もあるのだろうか?

話がそれた。J君は長岡市出身。教師一家に生まれ、国立大の付属小中学校の出。お父様は教育委員会の偉いさん。本人も然るべき道として中学校教諭となっている。彼はいつも真面目で優等生肌。学生の時からいかにも教育者然とした人だった。そんな強靭な人のほうが教育現場でうまくいくんだろう。
良い意味で育ちが良く、悪い意味では自己顕示欲の強い人だったが、私の言う事は親身になって話を聞いてくれた。自分の意見に確固たる正当性を持っていたが、そんな自信家はなかなかいない。ゆえに取っ付きにくいという声も聞かれたが、晩年はずいぶん丸くなって後輩の面倒見が良かった。フィルム然り、一流の物にこだわる向きなのか、移動手段は新潟〜長岡20分を新幹線、ドイツ製の油絵具やら使っていた。何も道具だけで勝負するもんではないと思うが・・彼は才能もあるので。
私はシャープペンやらキキララの鉛筆でデッサンしていたが;

あんまり言うと、

「そんなこと言って、Jさんのこと嫌いなの?」

妻に言われそうだ。でも彼には親しみが湧く。今は遠方ゆえに年賀状のやりとりだけだが、J君は元気にやっているのだろうか。

| Rail&Hand | - | 23:42 | - | - |
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