Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
四半世紀前の雑誌から
実家で正月の破魔弓などを片付けていたら、本棚に約25年前の雑誌「鉄道模型趣味」(TMS)が立っているのに気づいた。

懐かしい記事に思わず釘付けになる。特に中央の本、表紙のNゲージジオラマは有名な大野雅志氏の作品で、まだ建物の市販品が少なかった時代、日本の木造家屋をボール紙と茶封筒で多数自作した伝説の作品。少年時代の私も真似て紙で家を作った。
小学生の小遣いではそう簡単に買えないので色々知恵を絞った。それは今も同じ?
もしもこの時代、Nゲージに囲まれて暮らしていたという?20代のFさんに「つばめや」辺りで出会ったならば、羨ましく思ってヨダレを流していただろう。
ともあれ「ジオコレ」等の安価な既製品が溢れる現代は贅沢だ。


そして掲載写真にも時代を感じる。「半ズボンの少年」たちは私と同世代で、すっかりオッサンになっているだろう。彼らは今も鉄道が好きだろうか?

当時の編集長:山崎喜陽氏(故人)による「雑感」みたいなコーナー、「ミキスト」も懐かしい。
あーだこーだ書いているだけで結論らしきものがなく、何が言いたいのかよく分からないが、現在の模型雑誌には見られない独特の世界。

この時代、TMSくらいしか鉄道模型専門誌がなかった。何よりもTMSは定期刊行誌として、わが国最古の鉄道趣味誌でもある。
子供には難しい表現が多く、ルビもなかったので国語の勉強?にもなった。

そして、新製品紹介ページに見られるあの独特の言い回し。

「床下はまさに出色。あとは台車中心ピンの丸頭か」
「両社のディテール表現はかなり伯仲するに至る」
「小レイアウトに好適な小粒の選択と云えよう」

堅い文章でピリッと簡潔にまとめている。現在も刊行されているTMS。そのスタンスは後任者にも引き継がれているようだ。


最後に。1985年1月号、その広告には・・

なんと!「末近模型製作所」こと、あの“スエチカライブ”広告が掲載されており、改めて驚いた。この末近さんはTさんの同級生の方のお父さんだという。
そういえば画像の「満鉄ミカイ」はTさんの元にある。

子供の頃、穴が開くほど読みふけった雑誌の一角にスエチカライブは燦然と輝いていたのだった。


そんな弊ブログも「ミキスト」に近い。

※ミキスト=混合列車(客車と貨車を一緒に連結した列車。35年くらい前までローカル線で見られた)
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