Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
山の脅威
北海道の大雪山系で遭難・10名が死亡するという大惨事が発生した。
犠牲者には姫路の方も含まれている。夏山が牙を剥いた大変痛ましい事故だった。
そして、

・ツアー会社の強行スケジュール
・中高年の山歩きへの認識

という点が事故原因を究明する焦点になっている。
マスコミの報道を鵜呑みにする訳ではいが、特に後者について考えさせられる。昨年度の遭難者の8〜9割が中高年という具体的な数字が物語る。今回の犠牲者も中高年の方々だった。

深田久弥の書いた『日本百名山』(新潮文庫)という本が中高年の登山ブームに拍車をかけた。何もスタンプラリーの如く100箇所も登る必要はないかも。

このような事故が頻発する背景について、中高年登山の心理を考察してみたい。
まず、登山はウォーキングやゴルフのように市街地や敷地内とった限定空間ではない。中には観光バスツアーのような認識をしている人もいるようだ。同じツアーでも皇居の清掃ツアーのほうが奉仕精神に溢れてよっぽど良い。
学生時代、知人にワンダーフォーゲルや登山部の人がいたが、若いからといって決して安易な気持ちは持っていなかった。
そして、人生の先輩の「プライド」や「人の意見に耳を貸さない」ことが判断力を鈍らせる。確かに勤務先では指揮を執る立場だったと思うが、自然の脅威には為す術もない。
また、他人に迷惑を掛けられないという気遣いが体力を消耗させる落とし穴にもなるし、「あの人のせいで登頂できなかった」という同年代・初対面のパーティ特有の嫉妬みたいな意識も気にかかる。
10年ほど前、夜行列車を利用したとき。同じ車輌に自分の両親の年代の男女グループが乗車していた。立山か北アルプスに向かう一団のようだが、夜半まで談笑してこっちは眠れない。近くの寝台に居たお兄さん?が一喝したのを思い出す。
一部の方とはいえ、いい歳してマナーも気にかかる。私は登山に縁がない人間だが、山では中高年のマナーが悪いという話もある。
自分の父母の世代なので余計に敏感になってしまうのだろうか。

私よりも小遣いはずっと沢山あるでしょうから、しっかり保険に入って装備も万全にして、あとは謙虚な心で望んで頂きたいものです。こればかりはお金で買えないので難しいかもしれませんが。

そう思えば中高年「鉄」は紳士的で穏便な方が多い。そんな先輩を持つことは喜ばしい。但し、飲んだらタダのオッサンに戻るが。

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