2006.09.03 Sunday
ポポ
童謡のDVDで「汽車ポッポ」が流れると、何故か娘は「ポポ」と喜ぶ。マニア遺伝子なのか。バックには大井川鉄道の蒸気機関車の映像が流れ、私も喜んで見入る。
そこで思い出した。Gゲージ鉄道模型を3年ぶりに引っ張り出して、実家の1室に広げた。実際に「シュッシュッ」という音を出して走り、煙も吐く。(発煙は室内で×)ヨーロッパの軽便鉄道(※)をモデルにした物で、カラフルで可愛らしい。大人も子供も虜になる。案の定、娘は喜んで円周線路の真ん中でクルクル回る。
Gゲージは線路幅45mm、全天候型の電動模型。屋外走行するための設計なので、大型で頑丈。特にLGB社のトイトレインシリーズは、細密部品を省いた強度優先で、子供の扱いを考慮している。(それでも乳児は大人の監督が必要だが)しかし、ここでトイトレインではない、大人向けのGゲージ車両を走らせるのはためらう。
その耐久性から、Gゲージは店頭デモにも使用されている。東京・祐天寺のカレー屋では、汽車がカレーを運ぶ。四国・高松のショッピングセンターの子供服売り場では、天井を走り回っていたのを見た。
何よりも、実物に拘らない大らかなスタンスが楽しい。機関車C62の2号と3号機のココが違う・・という人には耐えられないだろう。
思わぬ子守り道具に満足。私の方が喜んでいるような気がするが・・。
※軽便鉄道(けいべんてつどう)
いわゆる国鉄(JR)等の線路より、線路幅の狭い低規格の鉄道。車両も小型で可愛らしいものが多いため、マニアの注目を集めやすい。軽便鉄道は安価に建設できるため、明治〜昭和初期にかけて地方で頻繁に敷設された。夏目漱石の「坊っちゃん」が道後温泉に行く際に乗った汽車も、軽便鉄道である、ゾナモシ。
しかし、自動車の普及と輸送力の限界等の理由で、昭和40年代までに殆どが国内から姿を消した。地方鉄道の他、鉱山・材木運搬鉄道にも軽便鉄道が重用された。
ヨーロッパでは、アルプスを走る有名な「氷河急行」も現役軽便鉄道の仲間。
国内では、西大寺鉄道、下津井電鉄(岡山県)、頚城鉄道、栃尾鉄道(新潟県)、草軽電鉄(長野県)などが有名(すべて廃止)
昨年、神戸の個人が廃止時に引き取って六甲山中に保管されていた、頚城鉄道の車両約10台が、30数年振りに地元・新潟県上越市(旧浦川原村)に寄贈されて話題になった。