2010.03.31 Wednesday
走れ!荷レ
最近鉄道ネタが少ない。ドタバタしているんデス;この時期。
もう年度末。先日は春から逆戻りの陽気だった。こうなると床下から暖房のスチームが濛々と上がる往時の客車列車が恋しくなる。
以前話したように、私は荷物車マニア。マニマニアだ。主な荷物車の形式は「マニ」。マは車重、ニは荷物を示す。
○ロネコ等の宅配便が発達する以前、国内の小荷物輸送は長らく鉄道と郵便小包の寡占状態だった。
しかし時代の流れには抗えず、鉄道による小荷物・郵便輸送は1986年(昭和61年)11月で廃止された。(コンテナ等による大口輸送を除く)
荷物車と郵便車はそれらの特殊な用途に使用されていた。窓の少ない車体に格子入りガラス。大きな荷物扉。中には貨車然としたスタイルのパレット車もあった。青や茶色の雑多な専用車種で構成された荷物列車は、一般の乗客が乗れない旅客列車で、不思議な魅力に満ちていた。走る郵便局と宅配トラックを鉄道車両でまとめたような物だった。
荷物列車には列車そのものを管理する車掌1名の他、各車に郵便局員などの担当者が乗務しており、車両ごとに荷物や郵便物の仕分け、管理をしていた。郵便車両は郵政省の所有で、鉄道郵便局という部門があった。(通称:鉄郵)
幼少の頃、姫路駅などで荷物列車を見た印象が強烈に残っており、荷物列車をノートの落書きに描くほどだった。
そんな荷物車・郵便車は何ともいわれぬ魅力に溢れている。古い車を改造した雑多な生い立ちに興奮し、窓のないノッペリした車体に凛と映える赤い「〒」白い「荷物」の標記に萌える。同じ鉄でも荷物車マニアは変態の部類に入るだろう。
余談ながら、私は自動車においても営業用のバンや荷物室の窓をふさいだワンボックス車が好きだ。
昔乗っていたステーションワゴンでは、荷物車の窓にある格子状の保護棒をイメージしたのか?風呂場で使う吸盤止めの棒状のタオル掛けを付けていた。これは意外にも温泉帰りのタオル干しに役立った。
最近のクルマでは、荷物室に窓がない設計のホンダ・スパイクなどを見ると、ツルツルした窓のない四角いボディの腹に「荷物」標記を入れたくなってしまう。ボディ色はこげ茶か紺色が理想的。
そんな急行荷物列車をモデルの世界で再現したいと心に秘めていた。
しかし、マニアックな荷物車などHOゲージでは希少品。しかも金属製がほとんど。自分で真鍮キットを作る腕は無し。かといって手作り完成品はとても手が届かない。
ジャンク品を知人にレストアしてもらったり、中古を探しては整備したり…。金属製品は少々古くても頑丈だ。
こうして足掛け二年、郵便車と荷物車を少しずつ集めてきた。
幸いにもプラ量産品1形式がまもなく発売される。これで荷レ7両編成が揃う。
急行荷物列車を牽引する電気機関車はやっぱりEF58。EF81も似合う。
山陰本線を真似てディーゼル機関車牽引の普通列車に荷物車・郵便車を1、2両ぶら下げるのもよし。
関西本線ではデゴイチが前後に付いて茶色で統一された荷物車を峠道で牽引していた。こんなのもカッコいい。
想像するだけでニヤける…やっぱり変態だ;
画像はフジモデル製マニ60。前オーナーが塗装済キットを組み立てたもので、床下器具をKATOのプラ製に交換してある。同社の客車に連結しても違和感がない。アイデアものだ。
この手の車種、プラ量産品でもっと種類が増えれば嬉しいのだが…。ブルーのマニ50とか出せば売れるかも。塗装バリエーションもあるしねぇ…トミーさん!