今週末は出勤するので午後から休み。
明石文化博物館にて須田剋太展を見た。(後日報告)
まっすぐ帰るのも何なので、一区間の切符で遠回りすることにした。マニアとしては、たまに違う路線に乗りたい。それに車内に閉じ込められたら無駄遣いするまい。
これは近郊区間といい、東京や大阪などのJRで、例えばAとBの駅間を利用する場合、重複したり改札を出なければ、最短距離の運賃でよい決まりがある。
大阪近郊区間には、ローカル線の加古川線も含まれている。明石から神戸線で尼崎、福知山線で谷川、加古川線で加古川へ下れば一周できる。2時間に1本くらいしかない谷川〜西脇市をクリヤすればOK。調べると幸い接続が良い。
明石→西明石160円の切符を買い、14:37発の新快速で東へ。尼崎15:30発、福知山線の篠山口行快速に乗換え。ほどなく1年前の脱線事故現場をゆっくり通過する。今日でちょうど1年半。マンションの前は白いシートが掛けられていた。
山裾に中山寺が見えると宝塚。そういえば7月にお参りした。宝塚を過ぎても混雑している。三田を過ぎると田畑が広がり、丹波らしくなる。またウトウトしているうちに篠山口到着。ここまで完全な大阪通勤圏内。
すぐに福知山行に乗換え。車内はガラガラ。日が暮れ始めた。急に山間に入る。寄り添う川の水系が変わった。それでも兵庫県内。
一周の頂点、谷川は山から少し開けた場所。丹波市(旧山南町)加古川の上流。家屋の屋根や軒先の形が播磨と違うのに目が冴える。
一昨年電化された加古川線に乗換える。電化後は初めてだ。新快速の中間を1両にしたような電車、125系という。電車は新しいが高校生の行儀が市街地より悪い;西脇から篠山・柏原の高校は通学圏内のようだ。
谷川16:52発車。加古川に沿って南下する。電化されてもさっぱりスピードが上がらない。それもそのはず、谷川→西脇市は超閑散区間。自転車並の速度で徐行する区間もある。災害の教訓から、神戸大阪の迂回路線にできるらしいが、無理があるようだ。
それでも夕暮れの黒田庄の集落や寂れた商店街に心を奪われる。
西脇市で乗換え。高校駅伝で有名な所。画家の横尾忠則も西脇市出身。その横尾氏のイラスト車両が来た。103系という、首都圏ではもう走っていない古い電車を改造している。
約30分の待ち時間で夜になってしまった。
東播磨の平野を爆走。とにかく揺れる。学生時代に利用した越後線を思い出す。
加古川駅には加古川線と神戸線の間に、中間改札機がある。加古川線へ逃げる不正乗車を防ぐためだが、果たしてこの切符が通るのか?一度試してみたかった。
いざ通過!「ピンポーン」扉が閉まった!やはり無理か…。「大回り乗車は開かないんですよ」と駅員。でも規則は徹底されているのに納得。
ところが、加古川駅の上り電車で不審物騒ぎの最中だった。みんな降ろされ、30分以上遅れている。ああ、ヤヤコシイ乗車の私は疑われやしないか小心者になる…。結局不審物は見付からなかったらしいが。
会社帰りのフリしたマニアだった。