Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
絵本プロジェクト
妻です。

未曾有の大災害から一か月あまり。

最初は食べ物も水も無く…。


どうしたらいいんだろう?!
同じ日本にいながら、被災していない私たちは何が出来るのだろう?!
と、ただただ戸惑いました。


そんな中、テレビの報道に支援物資のミルクやオムツと同時に、おもちゃを受け取ってパァッと笑顔になる子供の姿が…。


反対に、子供が避難所で高熱を出し、ただただ不安に怯える親の姿も。


大人は自分の子供の姿に一喜一憂し、時には笑顔をもらい、時には不安にかられ…。

もちろん、永遠の別れとなった親子関係も数えきれないほどあるのですが。


同じ子供を持つ親として、何かできることはないか…。


折にふれ話しあっていた友人のIさんと意見が合致しました。


「私、被災地に絵本を送りたい。」

「…私も!!!」


しかし、その頃はまだ寸断された道路に雪が降り積もり、燃料不足で食料も防寒具も行き届かなかった頃。


「子供たちに絵本を。」


そんな願いは口にするのもはばかられる頃でした。


出版社や自治体も、「今は絵本を送っているどころではない」と。

けれど熱意のある友人のIさんが、根気強く絵本を集めている団体を探し、ようやくプロジェクトは動き始めました。


取りあえず、年少組の仲間にメールで知らせて集めよう。
数百円ずつ集めて、余ったら募金しよう。

と持ち掛けると、多くのお母さんが共感してくださいました。


働きかけは娘の幼稚園のみならず、親しくしているお母さんを通じて他の園に。


絵本は2回分に分けて段ボール数箱分。


私が手伝っただけでも数百冊。
全体では千冊を越える絵本が集まったと思われます。


中には年代物の絵本、落書きや破れのあるものがあり、友人たちと手分けして箱詰めしました。


メディアには無残な被災地の様子。
そして、小さな心を再び脅かす大津波の映像が何度も放映されています。


苛立ちを隠せない大人たちの影で(多くは他人であり、小さな子供が頼れる大人がいない中で)、子供たちがもう一度心を解きほぐすために…。
絵本は決して無駄ではなく、ココロを満たす支援物資になっていると聞きました。


このプロジェクトに共感してくださった幼稚園のお母さんたち、友人のIさん、Tさん、Mさん。

他園のお母さま、園長先生。


本当にありがとうございました。


みなさんからいただいた募金は、送料を差し引いて義援金として振込みさせていただきます。


被災地にもう一度芽を出させ、花咲かせる役割を担う人。

その役割は間違いなく子供たちが担っています。


彼らがもう一度笑顔を取り戻すために。

小さな小さな種蒔きができたかもしれない。

そう思うと、私たちの心にも、ぽっと灯がともるのでした。
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