Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
EF510への期待
久しぶりに鉄道模型のお話。
KATO・HOゲージ EF510形電気機関車の概要が発表された。
ネット上でも話題になっているように、センセーショナルな内容。

・Nと大差ない低価格(同社のシロクニと大差ない)
・台車上にモーターを架装した動力装置(いわゆるパワートラック)
・後つけパーツを極力排してすぐに楽しめるレディ・トゥ・ラン仕様。

などが主な特徴。
この考え方は、ヨーロッパ市場の模型を範としているように思われる。
実際、ドイツ老舗メルクリンやフライシュマン製の機関車には後付けパーツがない。箱から出して線路に乗せればOK。
当方、フライシュマンの機関車が数両在籍しており、動力装置は至ってシンプル。例えばDLなら片側台車上に平ギア駆動のモーターを架装。SLはテンダー2軸ないし4軸を駆動。それでいて恐ろしいほどの牽引力を持つ。
最近の製品はフライホイールも入っている。粘着力を確保するため、テンダーや台車周りは文鎮のようなダイキャストの塊。シャフト等を介さない駆動=急カーブに強く合理的な設計。ヨーロッパ型は大型蒸機が23m級客車を牽引してR360を通過する。(日本人には蒸機のテンダードライブが嫌いな人が多い。いかにも日本人らしい)

彼の地では車両工作よりも列車が走るジオラマ製作が主眼だということが分かる。
ドッグボーン(犬がくわえる骨)形のレールプランにして、両端のブサイクな急カーブはトンネルで隠せばよい。トンネルに挟まれた沿岸風景とか。


KATOのEF510もこの程度のカーブ通過性能を持ち合わせて設計されているらしい。
EF510以上に注目したいのは、合わせて夏ごろに計画中のユニトラックR370。もう懸命にフレキシブルレールを曲げなくてよい。事務机サイズで走行できるHO鉄道を過去に数点製作したことがあるが、鉄道模型は情景の中を走ってナンボだと思わせてくれた。
和田岬線をDE10に牽かれて川重から出荷されるシーンがジオラマで再現できるかも?
あまり知られていないが、同社のDE10、EF58(!)もR360を通過できる。ちなみにボギー客車は連結面が接触することがある。

元々、私がヨーロッパ型でHOに入門した契機も「省スペース・低コスト」だったので、KATOの戦略は新たなユーザー掘り起こしとなるかもしれない。
同じくドイツのTRIXやPIKOでは「HOBBY」シリーズと銘打った、廉価版の展開が行われている。中にはICE(ドイツ版新幹線)もある。

少子高齢化でこの手の趣味は先細りとなっている。
メーカー、ユーザーともに次世代へのバトンと繋げるよう努力していかねば・・と感じた次第。プラレールを卒業したらTVゲーム・・という時代に。
EF510がヒットすればDF200なんかも期待したい。万人受けする短編成の車両、キハ40なんか出したら売れるかも?塗り替えて工作するユーザーも期待できるかも。



EF510実物写真。

川崎重工兵庫工場で竣工、出荷待ちのEF510−500北斗星塗装。


2010年8月22日(※工場敷地外より撮影) 


紙輸送ワムを牽引するEF510−0


2010年8月28日 信越本線新津駅にて。
画像のワム列車も今年3月でなくなってしまいました・・
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