Zakkan (雑感)

趣味の雑感。
年の瀬に
また寒くなった中、迎春準備に入る。

そんな矢先、本部のMさんより電話がかかってきた。銀行から振込できない旨の連絡があったという。何のことはない。私がその新規支払先の口座登録を誤っていたから。そのために出勤したMさんに申し訳ない・・。後味が悪い締めくくりとなった。新年早々経緯を報告しなければならない;


そして、祖母の兄嫁の訃報。享年92歳で、年齢からすると大往生なのだが、入浴中の転倒が原因らしく、突然の出来事に皆驚くしかなかった。
元々大変元気な方で、徒歩で2Kmの道のりを墓参りに行くとか、坂道で手押し車ごと転倒して高校生に家まで送ってもらったもののケガひとつなかったとか。
しかし今年に入って体調を崩して入院したものの、退院して日常生活も自力でこなしていたという。
名前はカヲリさんという。大正時代にしてはおそろしくモダンな名前である。実は例の「伊勢屋」の近くに住んでいる。

兄嫁と記したように、祖母の兄は27年前に他界。母親である私の曾祖母よりも早世だった。祖母の兄は温厚で親孝行な人で、私の曾祖母のいる実家によく顔を出した。意外にイラストが上手いおじいちゃんで蒸気機関車を1点透視図法で描いてくれたのを思い出す。その後20数年、カヲリさんは亡き夫の実家へよく足を運び、ここの一族の方とは親戚付き合いが続いているので、私にはおなじみのおばあちゃんだった。

実はカヲリさんは金沢の出身で、養子として兵庫県へ来たらしい。それから祖母の兄とご縁があった。
十数年前、同居する長男のお嫁さんが早世。それから息子の嫁代わり、孫の母親代わりに切り盛りしてきたという。そのお嫁さんもまた富山県・魚津の出身で、この一族は北陸地方と縁が深いようだ。
明るく飄々と話す小柄なおばあちゃんだが、大変苦労をされている。

過去にこんな話もあった。孫の嫁の不倫により、家族が離散。
しかし曾孫は可愛いので遊びに来る。お年玉もあげる。
「あの子がな〜“私、お父さん2人おるんや”って言うンだっせ。もう、かわいそうでなぁ」

私の祖母が亡夫にいちばん近い存在だったのか、我が家へ来ると話題は尽きなかったようだ。最後に会ったのは2年前だった。
そのとき、まだ2歳の娘が部屋に入り玩具のクッキーを「ハイ、ドウゾ」とカヲリさんに渡したら、いきなり食べた(!)本当に食べ物だと思ったらしい。
「えらい硬いでんな」
「姉さん、それオモチャですがな;」
ちょっとお茶目でもある。


そんなカヲリさんの通夜だった。冷たい小雨の夜の別れ。年の瀬には寂しすぎる。
しかし、受付で受け取った紅白の砂糖がせめてもの救い。今頃、亡夫に再会しているのだろうか。




















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